AIにBlenderを動かせても、元のキャラクターと同じ3Dモデルは作れなかった

AI動画生成

※2026年9月末に、自分のローカル環境で行った試作の記録です。特定の作り方で得た結果であり、AIによる3D制作全般の限界を示すものではありません。後半では別の制作者の動画を見て考えたことも書いていますが、自分の試作結果とは分けています。

AIで動画を作っていると、キャラクターの見た目や動きが場面ごとに変わってしまうのが気になっていました。それなら、先に3Dモデルを作って、それを動かしたほうが安定するのではないか。

そう考えて、AIにBlender用のスクリプトを書かせ、手元の環境で試作してみました。Blenderは実際に動き、立体のファイルも、角度を変えた画像3枚もできました。

ただ、肝心の元絵と見比べると、同じキャラクターには見えませんでした。

「AIがBlenderを動かせる」ことと「欲しかったキャラクターを作れる」ことは、別の話だったわけです。

3Dになったことと、使えることは違った

今回の試作では、AIがBlenderで形状や材質を指定するコードを書き、それをローカルで実行しました。平面の画像ではなく、向きを変えて確認できる立体にはなっています。

ただ、正面から見た時点で顔の印象が違います。角度を変えると、頭と胴体のつながりや手足の形も気になりました。表面の質感も、参照画像から受ける印象とは離れています。

「かわいいキャラクターの3Dモデルを一つ作る」だけが目的なら、成果と言えたかもしれません。けれど自分が欲しかったのは、手元の絵に描かれた、そのキャラクターの3Dモデルでした。

その条件では不合格です。そのため今回は、リグを入れて動かしたり、動画素材にしたりする前に作業を止めました。使えない形のまま後工程に進むと、動きを整えた後で造形からやり直すことになるからです。

先に見るべきなのは「動くか」より「同じに見えるか」

動画を作りたいので、つい「歩けるか」「ポーズを取れるか」を試したくなります。でも、その前に確かめるべき条件がありました。

  • 元絵と並べたとき、ひと目で同じキャラクターに見えるか。
  • 正面だけでなく、角度を変えても印象が崩れないか。
  • 顔や体の比率、表面の質感が、後から少し直すだけで済む範囲にあるか。

今回は最初の条件で止まりました。見た目が違うモデルを滑らかに動かしても、元のキャラクターが登場する動画にはなりません。

以前、短いAI動画をつないだときは、動きの連続性が問題になりました。今回はそれよりさらに手前の段階です。動画に入る前の素材が、そもそも元のキャラクターとして通用するのか。その合格条件を、別に立てておく必要がありました。

参照画像1枚から、見えない面までは決められない

今回の入力は、基本的に参照画像1枚でした。正面寄りの見た目は分かっても、横や後ろがどうつながっているかまでは描かれていません。

その空白は、AIとスクリプトが補って3Dにしてくれます。けれど、補われた形が自分の思い描くキャラクターと一致するとは限りません。正面だけ似せても、角度を変えた途端に別物に見えるおそれがあります。

しかも今回は、基本的な形状を組み合わせる作り方でした。比率や色を細かく調整する余地はあるものの、顔の造形や質感の違いを数値の微調整だけで埋めるのは難しそうです。そこで、今回の方法を延々と直すより、作り方そのものを変えたほうがよいと判断しました。

これは「Blenderが使えない」という話ではありません。Blender上で形にするところまではできました。足りなかったのは、参照画像の個性を立体の形と質感に移し、角度を変えてもそれを保つ工程です。

別の制作者も、造形と動きを分けていた

この試作の後、AIを使って3Dモデルからゲームを作る動画を見ました。その中で制作者は、汎用AIに画像からBlenderでモデルを作らせたものの、望む品質には届かなかったと話しています。そのうえで、形は3Dモデル生成に特化したサービスで作り、ゲームへの実装や動きの調整には別のAIを使っていました。

興味深かったのは、専用サービスに任せればすべて終わり、とはなっていなかったことです。モデルの候補を作り直しながら選び、骨組みを入れて動かす段階でも違和感が残る。結局、動きには追加の調整が必要だったそうです。

もちろん、この動画はサービスの提供を受けた企画です。画面に映った出来を、自分の試作と同じ条件で比べたわけでもありません。そのサービスなら自分のキャラクターを再現できる、とも現時点では言えません。

それでも、自分の失敗を考える手がかりにはなりました。AIにBlenderを操作させること、元絵に似た形を作ること、その形を自然に動かすことは、それぞれ別の課題です。最初の一つができたからといって、残りも一気に通過できるわけではないのでしょう。

次は、元絵の情報を増やしてから試したい

次に試すなら、まず正面・横・後ろ・斜めから見たときの基準を用意したいと考えています。少なくとも、見えない部分をAIが自由に決めてしまう範囲は減らせます。

そのうえで、今回のように基本形状を組む方法だけでなく、3D造形向けの別の手段や、人の手で形や質感を整える工程とも比べてみたいと思います。ただし、その比較はまだしていません。動画で紹介されていた専用サービスも、自分では試していません。次の方法なら必ずうまくいく、と言える段階ではありません。

今回できたのは、AIからBlenderを操作して立体を出力するところまで。そして、元絵との一致を確かめ、動かす前に不合格と判断するところまでです。

作業が自動で進むと、ファイルが出力された時点で「できた」と思いがちです。でも、自分に必要なのはファイルではなく、動画に使える同じキャラクターです。次は、その合格条件から逆算して作り方を選びたいと思います。

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参考・出典

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