※この記事は、2026年8月時点の自分のAI運用メモです。仕事の資料や安全に関わる情報の扱いは、勤務先のルール、契約、権利関係、利用するAIサービスなどによって変わります。今回は、具体的な作業手順ではなく、資料を整理した時の考え方だけを書いています。
最近、仕事で覚えてきたことを、初心者向けの説明資料や教材のような形にできないか考えています。
過去に撮って残していた写真資料もあり、Obsidianにも関連するメモが散らばっていました。
そこで今回、写真資料46枚とObsidian内のメモをAIに整理してもらいました。
最初は、資料の内容を一覧にして、使えそうな部分を抜き出してもらえば、そのまま記事や資料の下書きへ進めると思っていました。
ただ、実際に中身を並べてみると、そう単純ではありませんでした。
一般向けの記事に使えそうな話。
利用条件を決めれば、企業向けの資料にできそうなもの。
会社の中だけで扱うべき情報。
出典や安全面を確認できるまで、外へ出さない方がよいもの。
同じ仕事に関する資料でも、行き先が違います。
ここで全部をまとめてAIへ渡し、「公開できる記事を書いて」と頼むのは、確認する側がかなり大変だと思いました。
AIに書かせた後で危ない部分を探すより、記事を書く前に「出していい範囲」を分けた方がよさそうです。
46枚を整理しても、すぐ記事にはしなかった
AIは、大量の資料を一覧にする作業にはかなり向いています。
どの資料が何を扱っているのか。
似た内容がどこにあるのか。
初心者向けの説明に使えそうな部分は何か。
どこに安全上の注意が含まれているのか。
写真を一枚ずつ開き直しながら、自分だけで最初から整理するより、全体像はかなり早く見えるようになりました。
ただし、AIが資料を読めることと、その内容を公開原稿へ使ってよいことは別です。
今回の資料には、一般化すれば説明に使えそうな考え方もあれば、具体的すぎて外へ出せない情報もありました。
元資料の文章や図表を、そのまま使うわけにもいきません。
安全に関わる内容は、個人の説明だけで完結させるべきではないものもあります。
さらに、今後有料の資料へまとめる可能性があるなら、無料記事へどこまで出すかも考える必要があります。
情報として読めるかどうかだけでは、公開範囲を決められませんでした。
そこで、AIに本文を書かせる前に、一度すべての資料を用途別に分けることにしました。
公開と非公開の二択では足りなかった
以前は、仕事のノウハウを整理する時、会社へ出すものと自分に残すものを分ければよいと考えていました。
今回、実際に46枚を並べてみると、それだけでは少し粗いと感じました。
今のところ、自分の中では次の四つに分けています。
公開用
一般向けの記事や、無料で読める説明資料に使う範囲です。
ここへ入れるのは、特定の会社や機械が分からなくても通じる考え方や、初心者が最初に何を意識すればよいかという入口です。
ただし、具体的な操作方法や加工条件を教える資料にはしません。
一般向けに出すなら、何が分かる資料なのかだけでなく、何を教えない資料なのかも決めておく必要がありました。
企業利用版
個人が読むだけでなく、社内教育などで配布する可能性がある資料です。
同じ内容でも、個人が一度読む場合と、企業内で複製して使う場合では扱いが変わります。
利用条件を付けるのか。
社内配布をどこまで認めるのか。
会社ごとの差分を書き込む欄を用意するのか。
ここは、無料記事と同じ箱に入れない方がよさそうでした。
会社内だけ
実際の機械画面、会社固有の段取り、具体的な補正値、顧客や製品を特定できる情報などです。
一般化できそうに見えても、元の情報が会社や取引先にひもづくなら、公開用の材料にはしません。
AIへ渡すかどうかも含めて、勤務先のルールや利用環境を先に確認する必要があります。
「本文へ書かなければよい」ではなく、そもそも公開原稿を作る工程へ混ぜない方が確認しやすいと思いました。
保留
使えそうではあるものの、今すぐ外へ出してよいと判断できない資料です。
元資料の文章や図表。
出典や利用条件の確認が必要なもの。
安全に関わるため、説明の仕方を慎重に考えたいもの。
事例や数字の根拠を確認できていないもの。
迷ったものを無理に公開か非公開へ決めず、一度止めておく場所です。
保留欄を作らなければ、公開用か非公開用のどちらかへ無理に振り分けることになります。
だからこそ、人間側には「今は使わない」という区分も必要でした。
「秘密を書かないで」だけでは確認が重かった
AIへの指示に、会社名や固有情報は出さない、元資料をそのまま使わない、と書くことはできます。
もちろん、何も指示しないよりはよいと思います。
ただ、原本と公開用の材料を全部まとめて渡した状態では、生成された文章を一行ずつ見ながら、どの資料から来た表現なのか確認しなければなりません。
会社の秘密がそのまま出ていなくても、問題がないとは限りません。
元資料の構成へ寄りすぎていないか。
具体的な条件を一般論のように書いていないか。
安全に関する説明を、個人の判断だけで完結させていないか。
有料で扱う予定の中身を、無料記事へ出しすぎていないか。
確認する境界が多いほど、最後のチェックだけで守るのは大変です。
文章が自然だと、かえって混ざった情報を見落としやすくなります。
プロンプトで禁止事項を増やすだけではなく、最初から使ってよい材料だけを別にした方が、後の確認はかなり軽くなります。
AIには、原本一式ではなく許可済みのメモを渡す
今回の整理で、AIへ一度に全部を任せない方がよいと思いました。
今後は、次のような順番にします。
- 原本や過去メモの所在を確認する
- AIに一覧化と重複整理をしてもらう
- 公開用、企業利用版、会社内、保留の候補へ分ける
- 人間が区分と公開範囲を確認する
- 公開用として許可したメモだけを、記事作成の入力へ渡す
- 完成した文章を、もう一度人間が確認する
AIには仕分け候補を出してもらえます。
ただし、最終的にどこへ置くかは人間側で決めます。
AIは、勤務先との約束や、自分が今後どこまで商品として残したいかまで、勝手に分かってくれるわけではありません。
見た目が一般的な内容でも、自分の環境では外へ出せないことがあります。
逆に、専門的に見える話でも、固有情報を外し、初心者が考える入口としてなら公開できる場合があります。
この判断は、資料の文章だけを読んでも決まりません。
誰に見せるのか。
何のために使うのか。
どこまで再配布するのか。
間違った時に、どの程度の危険があるのか。
こうした用途まで含めて、公開範囲を決める必要があります。
仕分けを先にしたら、書かないことも決めやすくなった
資料を四つに分けたことで、記事や説明資料の骨組みも考えやすくなりました。
特に大きかったのは、何を書くかだけでなく、何を書かないかを先に決められたことです。
初心者へ考え方の入口は伝える。
ただし、具体的な操作手順の代わりにはしない。
安全への意識は扱う。
ただし、勤務先のルール、取扱説明書、正式な教育の代わりとは書かない。
AIで下書きを作る前にここまで決めておけば、文章が必要以上に広がりにくくなります。
以前は、AIに下書きを作ってもらってから、出しすぎた部分を削る流れになりがちでした。
今回は、削る前提で全部を入れるのではなく、公開用として確認した材料から始める形に変えました。
少し遠回りに見えますが、公開直前に一から確認し直すより、自分にはこちらの方が楽です。
AIに整理させるほど、人間の境界線が必要になる
AIを使うと、写真やメモの山から文章の形を作るところまでは早くなります。
ただ、早く書けるようになると、これまで頭の中で何となく止めていた情報まで、文章になって外へ出やすくなります。
AIが危ないというより、整理と文章化の速度が上がった分、人間側の境界線が曖昧なままだと確認が追いつきません。
今回、46枚の資料を整理して分かったのは、公開前のチェックだけではなく、公開用の入力を作る工程が必要だということでした。
AIには、資料の一覧化や仕分け候補を任せる。
人間は、配布先、利用条件、安全、権利、商品として残す範囲を決める。
そして、許可した材料だけを次のAIへ渡す。
AIに仕事資料を読ませるなら、「何を書かないか」を最後に頼むだけではなく、「何を読ませてよいか」を最初に決める。
今のところ、この順番が一番扱いやすそうです。
コメント